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「ガラスの林檎たち」
第一章 誰にも言えない

ガラスの林檎たち 19

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「俺に伝えるって、、、何を?何を伝えるんだ雫?
道明寺の坊ちゃんがいかに素晴らしいかを語るつもりなら遠慮しておくよ。はっきり言って耳タコだ。」

部屋の温度が一瞬下がったような感覚がした。

嘲るような笑みを貼り付ける貴之の瞳はただ暗く、ゆらゆらと少し間違えれば暴発しそうな危険な火がともっている気がする。
だがしかし、つくしの方はそんな貴之の様子に気がつく余裕はなかった。
貴之の揶揄ったような言い方に、なんとなく軽蔑の色を感じ、自分までもがミーハーなそこらの女と一緒くたにされたことに少しムッとしたからだ。

「そんな__そんなつもりはなかったわ。
私はただ、あの人は私が思ってたよりもいい人で___やっぱりお父様にはそれほど似てないかもしれないって__ただそう思っただけよ。
でもそれが気に入らないって言うんなら___」

そこまで一気に言うと、ちょっと憤慨した様子を露わにしたつくしがソファーから立ち上がり、さっさと自室に戻ろうとする。
貴之の嘲るような視線が、軽蔑したような口調が、他の何よりも苦痛に感じて、とてもではないがいつも通りの城宮雫を演じきる自信がなかった。
その嘲りが自分に向けられたものなのか、司に向けられたものなのかは今ひとつ理解は出来かねたが。

「、、、待ちなさい。まだ俺の話は終わってない。そうだろ?
それに、お前の話も終わってない。」

いつになく厳しい目つきの貴之に怯み、しぶしぶとそれを認め、大人しく座り直す。

「、、、ええ、そうね。終わってないわ」

「それで?司クンとはどこで?」

「どこでって__塾。塾の帰りにね。ちょっと。」

「塾の帰りに。ちょっと。なあ?」

わざわざ言葉を句切ってわざとらしく確認する貴之を一瞬訝しく思い首を傾げるが、構わずそのまま話を進める。

「それでね、私思い出しちゃったの。」

「思い出した?」

「うん。ほら、道明寺さんの、帰国記念パーティー。この間の。」

「ああ。それで、何を?」

「まきのって。マキノってそう言ってたわよね?彼。
挨拶しにいった私の顔をすごく不思議そうに___ううん、不思議そうっていうか、実際はもっと複雑な顔だったけど。
もしかして__本当に有り得ないことだと思うのだけど、もしかしたら、牧野つくしだった頃の私を、、、知っているんじゃないかって___」

流石に想定外の話だったのか、貴之は困惑したように眉根を寄せ、何かを思い詰めるかのように、眉間に手を当てた。

「まさか__そんなはずないだろ?
もしそうだとして、牧野つくしと道明寺司に接点があると思うか?
お前の聞き間違いだ__」

「そんなことない。
聞き間違いなんかじゃないと思ったわ
お父様だってホントは聞いてらしたでしょう?
牧野って。牧野ってハッキリそう言ったわ!
バカバカしいって思ってすぐ忘れようと思ったけど、今日会っていろいろ話をしているうちに、やっぱりおかしいって思ったもの。」

「、、、おかしい?」

「__だって彼の傍若無人さときたら、まるで私なんかどこぞの令嬢でも関係ないって態度なのよ?
初対面とは思えないほど、なんて言うか__親身になって、、、くれたのかな。
とにかく、彼の態度が違和感だらけで、すごく不自然だったと思うし、__あの人、確かに私の、顔が、、、___、、、ううん、これは何でもない。
でもなんだか、、、腑に落ちない」

「___それで?もし彼が牧野つくしを知っていたとして、お前はどうするんだ?
お前が過去に執着するなんて、、、俺には初耳だけどな。
司クンを捕まえて、何か聞く気か?」

「何かって、、、」

と、つくしはここで初めて貴之の異変に気付いた。
眼の奥の昏さと、その闇の深さに。

「__ねえ、怒ってる?」

「__、、、いや」

「嘘。
怒ってるじゃない、、、どうして?私が道明寺さんの話なんか持ち出したから?」

「確かに彼の名前は聞いていて気持ちのいい代物ではないが、俺が今多少__あーなんというか、、、他に言葉がないのでこういう言い方になるが___不愉快に思っているのはもっと別の話題だ。
つまり、そろそろ俺の説教の内容について聞きたいとは思わないか?」

つくしがなんとはなしに再度ホットミルクに手を付けると、先ほどよりも何故か甘く感じるそれに顔を顰める。
自分にとって感じの良い話題ではなさそうだったので先延ばしに出来るものならそうしたいというのが本音であって、あえて説教を聞きたいとも決して思わなかったが、貴之の静かながら微かに怒りを湛えているであろうその声色にコクリと頷くより他はなかった。

「__そんなに怖がるな。これじゃあ俺がお前を虐めてるみたいだろ?ん?」

ポンポンと頭を軽く叩かれ、撫でられるとほんの少し頬が上気するのを感じた。
キスだって、セックスだって、他の女の多くより経験しているし、目の前の男とだってとっくにそういう関係なのに、未だに貴之に触れられるとまるで純粋で何も知らない少女のような反応をしてしまうのだから、つくづく自分というものが理解出来ない。
こんな風に貴之に触れられた日には特にそう思う。

「、、、お前も俺に何を言われるかは薄々気付いているんじゃないのか?」

「・・・え?」

「、、、恵が___お前のお母様のことだが___今日は随分と___大変、だったらしいな。
俺が言いたいのはそのこと。つまり、、、お前があまりに母親をないがしろにするというのならこっちとしても____断固とした態度に出ないといけないからな。
それはわかってるだろ?」

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さとぴょん様(*^_^*)

光栄なお言葉の連続本当に嬉しいです♪♪
ありがとうございます!!
ガラスの林檎たち、、、これが今最も筆が乗っている作品なのですが、シリアスで書き手もすこし打ちのめされるほど暗い物語で、ほんとう、さとぴょん様の光栄なお言葉などなどがなかったらとても書いていけない作品かもしれないですw(無責任かもしれないですが笑)
貴之、、、彼も相当何かを抱え込んでいる人間ですね。
貴之が真に愛している女性は今日更新した20話で明らかにされます。
もしかして予測されてたかもしれませんが、、、笑
彼と恵の間に何かがあったのか、第二章でかけるかどうかは分かりませんが(城宮雫=牧野つくし)の過去の話が主なので。
最善は尽くしたいと思いますw
本日更新の第二十話。
書くのに苦労しました。
何せ初めて雫が感情を露わに(爆発)した瞬間。笑

楽しんで頂ければ幸いです。
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