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中編

やさしくするよりキスをして 9

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「じゃあ、、、今日はありがと、道明寺。」

遊園地デートも無事に終わり___このタイプの司も絶叫系は苦手らしいということもわかって___紳士よろしく家の前まで彼自ら送ってくれた、夕暮れ時。

「うん、今日は冷えるらしいから風邪引かないように。ちゃんと温かくして寝ること。わかった?」

「、、、ん、なんか、道明寺お父さんみたいだね」

あはは、とつくしが笑えば、ムニュンと頬を抓られる。

「まったく、誰がお父さんだよ。混ぜっ返すな」

「えへへ、ごめんってば。」

「じゃ、おやすみ牧野。」

「あ、あ、、、まって」

ニコっと微笑みかける司に何か足りない、焦燥感を感じたつくしが彼の袖を引っ張り言う。

「ん?」

「あ、あのさ、、、、」

「なに?」

「だからあれ、、、あのね、、、」

「うん」

「その、、、」

___キス、しないの?
言いたくても、どれだけ思っていても、いくじなしの自分ではその言葉をとても音にすることができない。

「おーい、牧野?」

司はブンブンとつくしの目の前で無邪気に手を交差させる。
そのあまりの呑気さに人の気も知らないでとやや呆れもしたが、焦りにも近いものに後押しされ、なんとか言葉を紡ぎだす。

「あっ、あのさ!」

「ん?」

「あ、、、あのっ、あの、どう、どうみょうじさ、、、、、、キ、キ、キ、、、、あの、だから、、、キ、、、、キ、キ、キ、、、、」

「キ、キ、キ?」

「~~~~っ!__な、なんでもないっ!あ、そうだ、借りてたジャケット返すね!ありがとね!じゃあ、おやすみっ!」

司が寒くないようにと帰り道に掛けてくれたジャケットを半ば押しつけるように返し、一気にアパートの階段をパタパタ駆け上がる。
火照った顔では面と向かっておやすみすら言えず。
顔を見られないようにやや俯き加減で司に背を向ける。

司の方は世にも不思議そうな顔で「キ、キ、キ?」と繰り返していた。







バタンっ!

自分のアパートに飛び込むように帰ると急いでドアを開けて、鍵を閉める。
緊張の糸が切れたのか、ズルズルとその場にへたり込むように座り込んだ。

____やだ、あたし、いまなんて__?

鏡を見なくとも分かる。
今の自分の顔はきっと真っ赤になっているだろう。

___やだほんと、、、、道明寺にヘンに思われてたらどうしよ、、、、

道明寺に触れたい。触られたい。
キスしたい。キスされたい。
、、、、抱かれたい。

最近ふと気を緩めば司に対してそんな風に思ってしまう自分がいて、どうしても自責の念を抑えることが出来ない。
そうと素直に言えるつくしではないだけに、その欲求不満は募りに募っていた。
そう、司は、、、新しいタイプの司は勿論紳士で、王子様で、あまりにも紳士過ぎて、王子様過ぎて、恋人としてのレベル的にはせいぜい「ほっぺにキス」までで足踏み状態だった。
中学生じゃあるまいし、健全な年頃の自分たちがこんなプラトニックなラブを貫こうだなんてつくしにしてみれば、逆に不健全なようにも思えた。
自分が高校在学中には既に処女は奪われていたわけだし、もうそんな関係になって久しいのだ。
抱いてくれない、それどころか、今までは挨拶代わりかのようにされていた濃厚なキスの一つもしてくれやしない。
かと言って自分から言う勇気もなければ、拒絶される恐れもある。
これが二つ目の、そして最大の、つくしの司に対する不安要因であった。

___、、、あたし、今まで道明寺にエッチなことばっかりされてたからちょっと感覚麻痺してるのかな、、、。
ううん、むしろいやらしくて不健全なのってあたし!?
、、、、道明寺、事故のショックで性欲なくなっちゃったのかな、、、、
あ~もう!なんなの道明寺ってば!紳士過ぎ!紳士過ぎなの!
そりゃあ前みたいにいつでもどこでも発情して襲いかかってくるよりはマシなのかもだけど、、、
ああ、それともあたしに女としての魅力を感じなくなっちゃったとか、、、ありえる、、、

「ねーちゃん、さっきから何してんの」

「ぁわっっっ!!」

ひょこっと顔を出した進に、驚きの余り心臓がはねる。

「ちょ、ちょ、ちょっと、、、帰ってたんなら声くらいかけなさいよ、、、!びっくりするでしょもう!」

「いや、帰って来るなり、しゃがみこんで悶絶してなんかブツブツ言ってるから、声かけるタイミング見計らってたんだけど、、、大丈夫?ねーちゃん」

「ブツブツって、、、やだ、聞こえてたの、、、!?ど、どっからどこまで、、、?」

「多分最初から最後までだけど、、、、うんまあ、、、いい加減心の声駄々漏れにさせるのやめたら?」

「う、、、うん、気をつける、、、。」

「また道明寺さんと何かあったの?喧嘩?、、、好きだよね2人とも」

半ば感心したような進に、思わず溜息が出る。
この状態が続くようなら、喧嘩して好きなだけ言いたい放題言い争う方がいくらかマシだとつくしは思った。

「だったらまだいいんだけどね、、、」

「、、、???」

「、、、、ねえ進さ、お姉ちゃんって進的に見て、女としての魅力あると思う、、、?」

「、、、へ」

「あ~~~~!やっぱりないのかな、、、」

「いきなりなんだよ唐突に、道明寺さんにそう言われたの?」

「、、、ううん、違うけど」

大きくかぶりを振るが、ますます落ちこんでいくつくしに、さすがに進の方も少し心配になる。

「まあ、、、誰に何言われたのか知らないけど、道明寺さんにとってみれば誰よりも魅力的で可愛いから彼女なんだろ?普通に考えて」

「、、、、前まではそうだったのかも知れないけどさ、、、」

ボソっと呟いたつくしの声は、進に届くことはなく。
「え?」と聞き返されて終わってしまった。

「、、、なんでもない」

「とにかく、そんなに落ち込むなよ。
道明寺さんがそう思ってるなら初めからこんな胸なしトリガラとは付き合わない___いででっ」

「、、、もう、あんたは一言多い!」

グイグイと両側の頬を抓ってみせると、やや涙目になった進が観念した声を出す。

「、、、いってえよ暴力姉貴、、、あ、でもさ、ねーちゃん、もうすぐあれじゃん?」

少し赤くなってる頬をすりすり摩りながら進が言う。

「あれ?」

「ほら、あれはあれだよ、、、、バレンタインデー」


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さとぴょん様(*^_^*)

「キ、キ、キ、」笑って頂けましたかw光栄ですw
いやあ、つくしちゃんが上目遣いで可愛く「キスして?」とか言えば間違いなく司は陥落するでしょうねえ。でもそれを言えないつくしちゃん、ツンデレかわいい、らぶ。笑

にゃはは、イタしております。笑
このお話の司はNYには行かず、普通に英徳大学に通っているので、つくしが高3のときには既に奪われてますね♪今までの愛情の注がれ方がなかなか過剰だっただけに物足りなくなるのは当然ですよね笑
つくしも男は司しか知らないわけで、今までの司との恋愛がつくしの基準となっているわけで、やはりプラトニックなラブだけではなかなか、、w

ようやくタイトルの「やさしくするよりキスをして」の意味がかけてホッとしております。
次回更新もお楽しみに(*^_^*)!!

shouko様(*^_^*)

コメントありがとうございます(*^_^*)!
いやあ、そうなんですよねえ、今までの司からの愛情が愛情なだけにつくしちゃんの欲求不満も溜まりに溜まってきてますね(笑)
バレンタインですね!進展というか、不穏な空気が漂い始めるというかwww
更新頑張っていきますので、次回もお楽しみに♪
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