FC2ブログ

スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←更新停止のお知らせです。 →ガラスの林檎たち 30
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


もくじ  3kaku_s_L.png 短編
もくじ  3kaku_s_L.png 中編
総もくじ  3kaku_s_L.png ガラスの林檎たち
総もくじ  3kaku_s_L.png お題シリーズ
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png 更新のお知らせ
  • 【更新停止のお知らせです。】へ
  • 【ガラスの林檎たち 30】へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

「ガラスの林檎たち」
第一章 誰にも言えない

ガラスの林檎たち 29

 ←更新停止のお知らせです。 →ガラスの林檎たち 30
「、、、え?」

あまりにも衝撃的な貴之の言葉はつくしの思考を一瞬停止させる。

「どういう、、、あの、、、それって、、、」

思わずハッと貴之の顔を見直せば、、、彼は悲しみとも怒りとも言い難い何とも言えない面持ちだった。
それが返って、事の深刻さを物語ってるようでもあり、、、つくしは口を噤むしかなかった。

「昔、、、馬鹿な男が居た。」

つくしの方を見るわけでもなく、遙か彼方に視線を遣り、淡々と貴之が口を開く。

「そいつはまだ若かったし、自分より優れている奴なんてこの世にはいないと本気で信じ込んでいて、、、愚かで、高慢な男だった。
たまたま財閥の御曹司だと言うだけで、決められたレールの上を何も臆することなく、特に挫折を味わうこともなく、順調に進んでいったよ。
金にも女にも困ったことはない、、、とりわけ女に対するそいつの考え方は傲慢そのものだった。
退屈しのぎのゲームの一つに過ぎないと思っていた。
自分に本気で愛する女が出来ると思っていなかったし、最終的には政略結婚でもして、好きでもない女と子供作って。それが自分の役目だ、だからそれまでは特に女関係は適当なことばかりして。
ある日、似たような境遇の友達と、、、賭をしていたんだ。
1人の女を賭けて、どっちが先に落とせるか競っていた。
女は自分よりも幾らか年は下だったが、社交界では花形だったし、美人で気も優しいいい女だった。
ところがその女には好きな男が居た
事もあろうに好きな相手はその男の友人。
ものの見事に賭けに負けたんだ。
そいつにしてみれば自分がこんなにも言い寄っているのに落ちなかった女は初めてだったし、誰かに負けることも、たまらない屈辱だった。
だからその女を、、、無理矢理モノにしようとした。
レイプ、したんだ」

つくしは瞬間、短く悲鳴を上げて口を手で覆う。

「、、、じゃあ、、、それじゃあ、、、雫、、、は?」

「、、、ああ。俺が恵を無理矢理孕ませて、産ませたときの娘だ。」

「そんな、、、それって、、、でも、、、でも、、、、ど、道明寺司と、何の関係があるの?
まだはなしがみえなくて、、、それに、、、お母様はあんなに、、、つまり、殆ど病的なくらいに、雫のことを愛して、、、愛してて、、、」

つくしは信じられない、という風に首を振った。
子供を愛すことそのものを理解しがたいつくしにとってみれば、望まぬ妊娠をさせられた末に出来た子供を愛することが出来るなんぞ、とても考えられなかった。

「じゃあ、、、お父様はどうして、、、」

「、、、ん?」

「お父様は、、、だって、、、それで平気なんですか?
お母様が正気に戻っても、戻らなくても、あなたが愛されることはないのに、それで平気なの?」

「平気じゃないさ。
俺には今更あいつを手放すことはできないよ。
あいつは俺を愛さない。どんなことがあっても、永遠に。
それでいいんだ。いや、、、それがいい。」

「でも、、、お父様はお母様を愛してるわ。そうでしょう?」

「ああ」

「私だって、、、ううん、いいわ。
話の腰を折ってごめんなさい。それで、それから?」

「、、、妊娠が発覚した当初の恵はずっと不安定で。当然だ。望まれない子だった、誰からも、俺の両親にも。
現にあいつはそれで自殺未遂して、流産しかかっている。
それでも、そんな状態だった恵を救ったのも雫だった。
雫が生まれてからは状況は少しずつだが好転していった。
恵の笑顔を見る頻度が日増しに増えていった。
雫の一挙一動が恵にはたまらなくかわいく思えてたんだろう。
俺には理解出来ない感情だが、望まれない子だったとしても、半分は憎むべき存在の俺と血が繋がっていたのだとしても、ともかくもそれで恵は一度は持ち直した。
俺とは目も合わせないままだったが、それでも雫を通してならば会話も成立した。
雫は、、、恵の全てだったから。」

そこでつくしはひそかに眉を潜めた。
とうていつくしにも理解出来ない感情だったから。
特に赤ん坊、、、、子供なんてうるさくて汚くて施設にいた頃から虫唾が走るほど大嫌いな存在だったのだ。
そんなもののために、どん底まで落ちた人生から活力を取り戻すなんて大それた話すぎてとてもついていけなかった。

「雫を英徳の幼稚舎に入れて、7年が経つと、英徳にはある遊びが流行り始めた。初めは高等部から。次第に初等部にも中等部にも。
『赤札』という名の、ゲームが。」

にほんブログ村 小説ブログ
関連記事
スポンサーサイト


総もくじ 3kaku_s_L.png ガラスの林檎たち
総もくじ 3kaku_s_L.png お題シリーズ
もくじ  3kaku_s_L.png 短編
もくじ  3kaku_s_L.png 中編
総もくじ  3kaku_s_L.png ガラスの林檎たち
総もくじ  3kaku_s_L.png お題シリーズ
もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png 更新のお知らせ
  • 【更新停止のお知らせです。】へ
  • 【ガラスの林檎たち 30】へ

~ Comment ~

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【更新停止のお知らせです。】へ
  • 【ガラスの林檎たち 30】へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。