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短編

まさかシンガポール

 ←ヒトコト →スーパー幹事!?道明寺!!


『ヒトコト』の続編です。
コメントでつくしちゃんを幸せにしてあげて~とおしかりを頂き笑
急遽書き上げました。
コメントの返信はもう少しお待ち下さいm(_ _)m申し訳ないです。


















病室で自分が俺の恋人だと言い張る女。
どうやら、俺は部分的に記憶を失ったらしい。
確かに、自分でも何か、決定的なものが自分から欠落した感覚だけは残っていた。
強いて言えば俺の中に残ってるあの女の記憶はその喪失感と欠落感そのものだ、とは思う。
そうでなければこの感覚、、体験したことのない喪失感を説明しようがなかった。
初めは、頭のおかしな女の妄言としか思わなかったが。
女ってもんが大嫌いなこの俺に恋人?
総二郎やあきらでもあるまいし、俺が女を彼女として連れ回して、挙げ句自分の母親にまで紹介して?
俺にとっての女は低俗で醜くてすぐに泣く、きたねー生きモン、のはずだよな?と。
ただ、女の、、牧野つくしの発言が嘘じゃないことは周囲の態度が証明していた。
類には殴られるわ怒鳴られるわ。
姉ちゃんにもドツキ回されるし。
総二郎とあきらには、この俺がつくしって女のことをストーカーばりに追いかけ回してヒクほどの女々しさで愛を告白してた、とかなんとか。
滋にも似たようなことは言われるし。
桜子に関してはヒステリックにキレられた。
牧野先輩が可哀想です、とか。
いや、お前俺のことが好きだったんじゃねえの、って内心思ったくらいに。
つまり、だ。
こいつらの話を総合すると、つくしは静に惚れてた類が鞍替えするほどすげえ女で、俺はつくしが大好きでたまらなくておまけにストーカーみたいで気持ち悪くて女々しくてヒクほど口説きまくって俺に惚れてた筈の桜子も味方をするほどなんかすげえ女ってことか。
そう、俺がつくしに興味を持ったのは、なんかすげえ女っぽい、って思ったから。
すげえ女なのに、なんかすげえ普通だよな、って思ったから。
容姿は10人並。見れなくもねえし化粧っ気もないわりには可愛い顔してるかもしれねえけど、俺や類が惚れる程じゃないよな。
ぶっちゃけ、フツー。
スタイルも普通、どころか超貧弱。
胸もねえし、全体的にちんちくりん。
性格はキツいし、保護者かと思うほどに俺に対して口うるさい。
それなのに、だ。
魔が差した?
俺が好きだった女か。
、、好きだったのかもしれない、と思ったその瞬間、俺はつくしに、キスしていた。
つくしは、びっくりした顔をして、それから少し泣いた。
なんで泣くんだよ、と手を伸ばせば、次はアイツの方から俺にキスをした。
ああ、なんだ。
俺、ちゃんと好きじゃん、コイツのこと。
つくしを抱きしめながら何度も何度もキスをして、気の済むまで抱きしめ合って、ポツッとそんなことを思った。
記憶の部分は思い出せねえけど、俺は好きだ。
牧野つくしのことが、誰よりも好きだ。
驚くほど急速に欠落した何かが埋まっていくのを感じた。
それから、なんとなく、どちらから告白するでもなく、本当になんとなく復縁?していったみたいだ。
つくしは俺に執拗に本当に自分のことが好きなのか云々うるさく問い詰め、喧嘩したときには謝らないと別れるから、いいの?などと脅してきたり。その屈折した愛情表現に疲れることは多々あったが、概ね俺達はうまく、いっていた筈なんだ。
まあ、そんなことはまったくの俺の妄想だったらしい、ということに、こんな異国の地に来てまで気付かされるとは。
遡ること、約二日前。
アイツから突拍子もないラインに俺は頭を悩まされたわけで。
『ちょっと1人になりたいの、シンガポールに行ってくるけど心配しないで。しばらくライン返せないから。よろしくね』
思わずその場で「は?」と声が出たくらいには驚いたし、シンガポールってそもそもちょっと1人になりたくて行くところではないだろ?
来週は俺とすげえ珍しいことにどっか遊びに行くって予定じゃなかったのかよ。
急に勝手なことを言い出したのはなんでだ、と。
どういうわけか問い詰めてやろうと、どういうわけか俺もシンガポールに向かったわけで。
それでも、ここまで行動力のある自分には内心驚く。
確かにかつての自分はストーカーだったのかもしれないな、とも思う。
それにしても、まさかシンガポールまで追いかけに来るほどアイツのことが好きだとは思わなかった。
前から好きだ好きだとは思ってたけどまさかこんなとこまで来るほど好きとはな。
意外ってほどでもないけど、もはや本能的な何かに突き動かされたせいな気がしなくもない。
で、空港について半日が経ったところだが、アイツの姿は影も形も見えないわけで。
泊まってそうなホテルに片っ端から電話を掛けても、どこにもいねえし。
ガイドブックの地図で行ってそうなところをほぼ休みなく探しまくったのにいねえし。
宣言通りラインは返ってこねえし。
何の計画性もなくただ追いかけてきただけの俺は泊まるところも用意してなければ大して金も持ってきてねえよ、と一瞬気を失いかけたが、うちの系列のホテルと銀行があってマジで助かった。
とりあえずこれでしばらくは生活に困らないわけで。
後はつくしさえ回収すればとっとと日本にずらかろう。


















「あれ、司?嘘、どうして。なんでここに」

苦節3日と14時間かけてようやく見つけた愛しい彼女の開口一番の言葉だ。
いや、その前にもっと驚けよ!
一切連絡を取らずに勝手にシンガポールまで逃亡を図った彼女を追いかけて来たんだからよ。
もっとリアクションがあんだろうが。

「、、お前な!俺がどんだけ苦労してここまで来たかわか_はあ~ま、いいわ。
お前はいつもそうだよな。飄々としてるくせに、変なところでウジウジして、勝手に考えらんねえような行動に出る。
お前、ホント頭おかしいのか?何だよ、1人になりたいって」

しかも発見した場所が普通のカフェで音楽を聴きながら勉強しているという、なんともいつも通りなつくしの姿。
怒るっつうか、脱力もするだろうが。
大体外国まで来てする勉強ってどんなだよ。

「、、言葉通りの意味だけど」

少し沈黙した後に、アイツがポツリと呟く。

「言葉通りって」

「だから、1人になって、いろいろ考えたかったの」

「それで、何でシンガポールなんだよ?」

「、、ん~それは大した意味ないの。
英語の成績の上位者は留学の補助金出してくれるって。
だからしばらくこっちにホームステイしようって思って。
たまたま指定先がここだっただけだよ?
ロンドンと、ニューヨークと、アイルランドと、シンガポールの中から選べるの」

、、通りでホテルにはいくら探してもいないわけか。
心の中で悪態を吐く。

「、、で?」

「で、って?」

「1人になって、色々考えたわけだろ?まとまったかよ、考え」

「、、ん、どうだろ」

つくしはここで言葉を切って、俺の方を見る。

「別れようかなって」

、、は?
頭が真っ白になる、とはこういう瞬間のことを言うんだろうか。

「でも、なんかこんなとこまでわざわざ来てくれるし」

あは、とつくしが笑う。

「もしかして、司って本当に私のこと好きなのかな」

首を傾げながら言う彼女にさすがに堪忍袋の緒が切れかかるわけで。

「、、あのな、つくし」

「うん?」

「俺は、お前が好きだって言ってんだろっ!」

店内に響き渡るほどの音量で彼女を怒鳴りつけてみる。
一瞬目をパチクリさせて驚いたようだが、気にしない。

「、、前からお前が、俺になんつーか、違和感?みたいなのがあったのは知ってた。
俺がお前の記憶を失った前と後で、何かが違うんだろ?でも、そんなの俺知らねえし。
俺がお前のことが好きって言ってもイマイチ信用されてねえのかもしれないけど」

_愛しているんだよ
そう、俺はつくしを、愛してる。
なのに、何故か彼女はそれをスルーして勝手に不安がって勝手に怯えていた。
俺はそれに気付いていた。
気付いていたのに面倒だと取り合わなかった。
まさか別れようなんて、そんなことを言い出されるくらいなら初めからちゃんと言えばよかった。
これは俺の慢心だ。

「俺はお前が、好きだ。愛してる。
頼むから、それだけは信じてくれ」

「だって、」

「だってじゃねえよ」

「あたしのこと忘れたくせに」

「、、今更責められてもな」

「あたしのことなんて大して好きじゃないくせに」

「なんでそう思う?」

「だって、、」

「だからだってやめろ。ガキか、お前は」

「だってデートとか全然してくれないじゃんっ!家でエッチばっかり!だからだよバカバカ、バカ男っ!」

これもまた店内でばかでかい声で叫ぶから、日本語がわからねえはずの店員が心配そうに覗き込む。

「ば、バカヤロ、女がんなはしたねえこと言うな!」

「ホントのことでしょ」

ジロリと俺を睨む愛しい彼女様。
俺はこんなにお前が好きだって言うのに。
何がそんなに不安なんだか。

「あたしのこと、忘れないでよね」

そう言ったつくしの声は、震えていた。

「、、忘れないで」

遂にはボロボロ泣き出すわけだから、もう手に負えない。
本当に面倒で本当に、、可愛い彼女だと、惚気れる。

「忘れないって、もう」

「後、外でもデートしたいの、あたしは」

「おう、しようぜ」

「あたしのこと毎日好きって言って」

「努力する」

「毎日ライン送って」

「、、善処する」

「毎日おやすみって電話してね」

「、、、前向きに検討する」

「もう、政治家みたいな言い方しないでよ!」

あ、目が少し細くなった。
こんなに屈託無く笑ったつくしを見たのは、久しぶりだ。
あ、好きだ。
やっぱ好きだ、俺。
コイツがいねえと生きていけねえかもな。
そんなことをふと考えた。

「、、愛してる」

「、、ん、あたしも」

テレながら言う彼女がたまらなく愛しくて。
まあ、キスしたわけで。
予想通りというか、面倒なツンデレを発揮してくれた彼女は俺を殴るわけで。
それでもいいと思える俺はコイツにイカれているんだろう。












ハッピーエンドは、ここまで来た現実。





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