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「愛さずにはいられない」
第二章 軽蔑していた愛情

愛さずにはいられない 23

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ホテルへのチェックインを済ませ、部屋に入るとパーティーまではまだ二時間ほど残っていることに気付く。

日本から送られてきたドレスやらアクセサリーを身に纏いながらドレッサーを見つめると疲労の色が濃くなっている自分の顔が写し出された。

_____そういえば、ここのところろくに寝れていないし、最近だんだん食欲も落ちてきてるわ。
学生時代のようにタフな身体ではなくなってきてるのかもしれないわね。
顔色も悪いし、朝の顔なんか特にゾッとするわ__

鏡の中の自分に目をそらし、そっと溜息を吐くと久しぶりに首に下げた土星のネックレスに触れる。



不意にホテルのドアが開き司が部屋に入ってきた。



司はドレッサーの前に座っているつくしをチラリと見ると「もう準備出来てんのか。」とソファーに腰を下ろした。

「・・・うん。レセプションの前には着きたいし。司こそ早いんじゃない?
今日はギリギリまで会談かと思ってた。」

「あー、商談自体はわりとすぐに決まったんだけどよ。
あそこのプロジェクトの社長、初めから自分の娘を俺に宛がわせるのが目的だったんだよ。
ったく、あの狸女、会食中もベタベタ触ってきやがって。
気持ち悪いし香水臭えしさっさと適当に切り上げて帰ってきたんだよ。」

「____そっか、そうよね。司もいつかは____政略結婚しなきゃいけないのよね。」

司の話にちょっとしこりに触れられたように沈んだ微笑みを漏らしたつくしに司が返す。

「あ?今更何言ってんだ?んなの、ずいぶん前からとっくに知ってんだろ?
いずれにせよそれが俺たちジュニアの運命なんだからよ。」

まだいくらか冴えないような顔をするつくしを気にする風でもなく続ける司につくしは曖昧に微笑んで見せた。
ほとんど無意識のうちに土星のネックレスに手を触れ、きゅっと握りしめる。

「___ま、そんなことよりもこっちに来い。いいもん見せてやるから。」

司はそう言いつくしをソファーに促した。
司の隣に座ったつくしの胸元に目をやると、少し呆れた風な表情を向けた。

「__お前、まだそのネックレスしてんのか?いい加減子供っぽくねえ?」

「_____子供っぽい・・かしらね・・・?でも、やっぱりあなたから貰った大切なものだから・・・・。」

「ああ、お前と付き合ってたときの俺がプレゼントしたんだったっけか。
わかんねえなー。俺はお前にはそんなにロマンチストな奴だったんか?」

司のその言葉につくしは僅かに顔を曇らせる。
いつか自分がかつて司から愛されたことがあるという過去を自分自身が忘れてしまうかもしれないと、自身をあざ笑うかのように微笑を貼り付ける。

「まあ、別にどうでもいいけどよ。んなことよりも、ほら。」

司はポケットから小さな箱を取り出しつくしに渡した。

「あけてみな。」

「なに?これ。」

箱を開けると中から小さなイヤリングが出てきた。
パールをあしらったもので、ゴテゴテした飾りもなくわりと質素なものであったがつくしのイメージによく似合うだろうかわいらしいデザインだった。

「・・・・かわいいイヤリング。」

「やるよ、お前に。」

「このイヤリングを・・・・あたしに・・・・?」

「?ああ、だからそう言ってんだろ。」

先ほどまで暗い顔をしていたつくしがパッと明るい表情になった。

「ほんとに・・・・?くれるの?あたしに・・・・?」

つくしは嬉しそうにイヤリングを撫でると「ありがとう。」と簡潔にお礼を述べた。

司がつくしにプレゼントなど、身体だけの関係になってしまってからは一度もしたことがなかった。
つくしは一度たりとも何かを司にねだったことはないし、また司もそうする必要があるとはまったく思わなかったからだ。

ただの気まぐれであげた安物のイヤリングにつくしが大輪が咲いたような笑顔を見せた刹那、司は驚いたことに、こんなに喜んだ顔を見れるのならもっとたくさんプレゼントでもなんでも贈ってればよかったと思う自分がいることに気付く。

それが『愛』だと言うことを知らない司は、たかが玩具なんかにこんな感情を抱くなんてどうかしてんな、とつくしが愛おしそうに耳にイヤリングをつける様子を眺め、心の中で自身を嘲笑した。

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