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「愛さずにはいられない」
第二章 軽蔑していた愛情

愛さずにはいられない 34

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今までにも経験のないような激しい暴力を受けた日から一週間がたった。

つくしはあの日の二日後から職場に復帰し、司の秘書としての仕事に従事していた。

司はあの日以来つくしに無理を強いるようなことはなかったし、言葉では伝えられなくても毎日詫びるようにつくしの傷跡にキスを落とした。

巧との連絡も絶っていたつくしは、少しずつ自分に平穏な日常が戻ってきているような気がした。

ただ、熱は下がったのだが偏頭痛は相変わらず定期的に起こり、体の傷の方もなかなか治らない。
特に酷いのが左の瞼の辺りで殴られたせいなのか視力は確実に下がっており、強い光を浴びると残像のようなものが残るようになった。

何とか仕事には行っているものの立っていることがやっとのこの状態はかなりきつく、時々目眩や立ちくらみなども起こる。

ズキズキ、と偏頭痛が起こり始めたこめかみを軽く押さえていると専務室のドアを開け、ちょうど会議室から司が戻って来た。軽くネクタイを緩めデスクの上に決裁書を放り投げると、体を沈めるように椅子に座る。

「____お疲れ様です。専務。」

昼からの会議をようやく終え、倦怠感が全身に残る司にねぎらいの言葉をかけた。

「____この後の予定どーなってんだ?」

「あ、え、と。4時からYS社の社長との会談でその後は会食となっています。
あと、8時から前プロジェクトの重役会が入っています。」

「4時からか。じゃ、後一時間は余裕あるな。」

司は椅子をクルリと回転させ両膝の間につくしを引き寄せる。
そのまま軽くぎゅっと抱きしめられ耳を軽く甘噛みされた。
最近の司は_____あの暴力の日以来という意味だが_____前よりもつくしに触れることが多くなった。
会議室だろうが専務室だろうが人のいないところを探しては体を求められることも増えたが、それだけではなく、ただ単につくしを抱きしめたり傷跡を慰めるように優しくキスを落としたり。

その度につくしは、司が何か途方もないような寂しさや孤独感に一人苦しめられているような気がした。

「どうしたんですか?」

頭を抱き込みながらふわふわと、赤ん坊をあやすように撫でる。

「大丈夫ですよ。」

仕事用の言葉遣いは決して崩さず。

何が大丈夫なのか自分でもよく分かっていなかったが、司がいいようの無い不安に苛まれているような気がしてたまらなかった。

背中に回された手に軽く力が込められた。

その手がつくしに離さないでいてくれ、と言ってるような気がして。
一人にしないでくれと、置いていかないで、と言っているような気がして。

抱えきれない想いを背負っているこの人を、守ってあげたいと思った。癒してあげたい、慰めてあげたい。
自分の小さな体を縋るように抱きしめるこの男を。

「_____なあつくし、キスして。」

耳元で囁かれる声が官能の色を帯びている気がした。

「____目、閉じててくださいね。」

少し司から体を離したつくしは素直に目を瞑る司にキスを落とす。唇と唇を触れあわせるだけの優しいキス。

「下手くそ。」

上機嫌な顔のまま、少し微笑み言った。
見上げるとつくしの顔はほんのりと赤くなっていた。

もっとすごいことだっていっぱいしてるくせにいつだってこの女は変に純情で。

司は魅惑的な笑みをつくしに向けると強引につくしの頭を引き寄せ激しく唇を貪った。

「つくし、口開けろ。」

その言葉を合図につくしの口がそろっと開けられるとスルリと司の舌が進入してきてつくしのそれを絡め取る。
舌同士円を描くようにゆっくりと絡ませ上下の歯茎の辺りまで舐め回す。

あまりにも深くなっていく司の口づけに膝の力が抜けてしまいそうになるつくしは司に支えてもらうことで何とか体勢を支えていた。

「あ・・・・ふぅ・・・・・んん・・・・・」

つくしから快楽の声が聞こえるとつくしのブラウス越しにブラジャーを解き、軽く中に手を入れた。

更に喘ぐ声が漏れ、官能の渦に沈みかけたつくしだったが

コンコン

と専務室をノックする音で一気に意識が覚醒する。

司は忌々しげに舌打ちし、軽くつくしを自分から離した。

「入れ。」

短く一言言う声と共に第三秘書の水沢奈子が新たな決裁書と共に専務室に入る。

「申し訳ありません。先ほど私どもに不備がありまして。新たにサインをお願いしたい書類です。」

「この決済は今月いっぱいじゃねえのか?__ったく、しっかりしろよ。もういい。下がれ。」

つくしとの時間を邪魔されたことで司は相当ご機嫌斜めだった。

「はい、それともう一つございます。」

「___なんだ?」

「はい。後ほどの重役会でも一緒となります東城巧様が司様に面会を求めていらっしゃいます。
今しがた受付の方に来られ、そう申し出を入れられたそうです。
アポイントなしではありますが東城様は先ごろの_________


水沢がこの後もつらつら続けたであろう台詞は一言もつくしの耳に入っていなかった。

突然入ってきた『東城』という単語につくしの頭は真っ白になっていた。
だから気付かなかったのかもしれない。
専務室を出て行くときの水沢の目に_____悪意と敵意が満ちた目に____きつく睨まれていたということを。
そしてその目は確実に、ちらりと胸元から見える司につけられたキスマークに向けられていたということを。



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Re: タイトルなし

くろうさ様^^

私の住んでいる地域も雪すごいですよ^^

道路とかツルツルで怖いですね笑

司はつくしちゃんの他に・・・ということですが、番外編のお話を書こうかと思っていまして。

司は第一章・第二章ではほとんど自分の心情を吐露しないものですから、わかりにくいかと思いまして。

番外編は全て司サイドを、と考えています^^

なのでおそらくはそこで明かされるかと・・・・

答えになって無くてごめんなさい笑

そちらの方もアップされ次第よろしくです(*^_^*)
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